昨日午後、一由倶楽部鉄板会主催の講演会が東京文化会館で会議室で開催されました。司会担当の石川氏からのお誘いがあり、暫くぶりに聴講に出掛けました。講師は平野貞夫元参議院議員です。ランダムメモを取りましたが期待を込めたメモになっているのはお許しください。
先ず政治家は時代(歴史)認識を共有することが重要であると述べ、21世紀になってから議会民主政治の混乱が続いているが、原因は実は歴史認識がバラバラであるからだという。平野氏は25年ほど前にMITを訪問した時のお話をされた。その頃、MITはコンピューターの研究をしていた。研究の最終目標は、“死後の証明” にあったという。しかし未だに、“死後の証明” は果たされていないと。
政治の混乱の原因を解消するには、歴史認識を共有し新しい価値観を持つ必要があるという。日本の国会は今、4野党から、6野党になりましたが、この野党の歴史認識を共有する部分が少ない。この解決が非常に重要であるという。時代は21世紀に入り、三つの大きな変化(事件)が起こった。一つ目は、ニューヨークの世界貿易センタービルに飛行機が突入し、ビルが崩壊した911事件、この事件後、戦争が国家同士の対立の範疇を超えて、軍需産業の利益を求める戦争へと変わってしまった。
二つ目は、資本主義を揺るがす、リーマンショック事件が起こった。本来あるべき資本主義のルールが守られなくなった。情報機器の進歩により、マネーゲームへと社会構造が変わり、経済成長の柱を変化させてしまったのだ。このミリタリー資本主義という新軍事資本主義では世界は回らない・・・。しかし、この新軍事資本主義に倣い、安倍政権は特定秘密保護法を作り、日本の憲法9条を超えて安保法制を作り、そして所謂共謀罪法を作ってしまった。このように非常に危険で民主主義国家を冒とくする軍事資本主義を遵守している。それも膨大な国民のカネを使って、軍事産業の製品(兵器)を買い消費しつつ、軍需産業を盛り立てて経済成長の柱にしているのだ。
現在、米国と北朝鮮との核兵器やミサイル開発競争となっていますが、この21世紀の時代認識を共有することが必要である。政治の目標は人間の生命が第一であること、この継続を基本とすべきこと。このような人類の価値観を持つべきである。 また本当に経済成長が必要なのだろうか? 富があっても核戦争になれば価値はない。戦争による経済成長は “悪” であると明確な共通認識を持たねばならない。 6野党の支持母体(連合)の所属組合企業が軍需産業だったり、このような立場の人間も多く存在するが、この矛盾を一刻も早く解消すべきである。 “政治の基本” 命を大切にすることと、富の分配をすることを共有したい。
この後は “小沢一郎氏の政治目標” について触れられた。昭和44年父、小沢佐重喜氏が亡くなった後、自身は政治家になる積もりはなかったが、推されて立候補することになったのだという。 この初めて立候補したときの公約が素晴らしい。今、掲げても立派に通用することばかりである。自民党と官僚との癒着を解体せずには、民主政治の実現は無理なのかもしれない。しかし、この既得権益層の抵抗を打破り、国民主権の民主政治を実現しなければならない時に来ている。
「現代の社会は多種多様化した欲望が生まれ、政治がこれに応えきれず、国民生活と遊離している。このために政治不信が生まれ、社会的に大きな混乱が起きている。さらに政治が無力化して官僚に政策決定を任せているため、生き生きとした政治が行われていない。このままでは、日本の行く末は暗澹たるものだ。こうした弊害をなくすため、まず官僚政治を打破し、政策決定を政治家の手に取り戻さなくてはならない。政治に新しい考えを取り入れ、浄化と刷新を行う」
まだまだお話が続きましたが、項目だけ上げます。
政治家小沢一郎の人間としての魅力
@政治倫理制度の策定で見せた見識
A消費税制度の成立に見せた政治力
B米ソ冷戦終結後の世界情勢を予言した唯一の政治家
C湾岸戦争・国連協力を実現させた辣腕
D政治改革と非自民細川政権樹立の最大功労者
E民主党政権樹立の功績と陸山会事件の総括なき不条理
F民主党政権自滅の本当の理由
亡国日本を救う方策
@北朝鮮問題の展開と日本の苦悩
A憲法9条の死守と議会民主政治の確立が日本と世界と人類を救う
(東京文化会館4階の会場前のロビーから)