新たな年を迎えるにあたり
と書かれた横断幕がひと際目立つ、
一般社団法人 勁草塾 戦後70年記念企画 リレー討論会
が昨夜、全電通労働会館で開催されました。
討論参加者は予定されていた方でしたが、
齊藤勁元官房副長官の幅の広さを物語るように、
福田康夫元首相と細野豪志民主党政調会長、
そして藤田幸久氏の姿もありました。
挨拶に立った福田氏と細野氏は共に齊藤さんの
誰に対しても公平に気配りできる人の好さと
世話好きの人柄を讃えていました。
齊藤さんはCDも出しており、歌手でもあります。
なおリレー討論会では、
駐日モンゴル大使のソドブジャムツ・フレルバータル氏が、
43年前にモンゴルと日本は外交関係を樹立したが、
前半は社会主義体制下のモンゴル国でした。
その後、25年前に民主化したモンゴルは、
独立国として歩むことになった。
日本に対する社会主義下の当時の国民感情は、
米国と一緒に攻めて来る悪い国(日本)という評価が大半でした。
しかし、ソ連崩壊後のモンゴル国に一番支援してくれたのは、
実は日本でした。
その日本がインフラ整備など、あらゆる面で支援してくれたのです。
その影響もあって、今では日本に関する評価は、
3K(感謝、関心、期待)の言葉で語られるように、
大好きな国の一番目に日本がきているそうです。
近くて遠い国だったモンゴルと日本は、
今では近くて親しい国になっています。
モンゴルはロシア、中国に挟まれているために、
外交スタンスは多元的に進めています。
バランスのとれた外交がモンゴルが独立を維持するために必要なのです。
このモンゴルのバランス外交をもち、
日本と周辺国の関係を良好にするために役立ててほしいと、大使は日本側に提案しているのです。思えば思われる、苦しい時に助けられた人は、成功した後には、礼を欠く者もおりますが、モンゴル人は忘れていませんでした。素晴らしいことです。大使はますます日本とモンゴルが緊密になることを望んでいました。アジア人同士で、仲よくできる仲間が存在するのです。
(挨拶する細野豪志民主党政調会長)
(挨拶する福田康夫元首相)
(講演中のフレルバートル駐日モンゴル大使)
辺野古新基地問題と翁長県政に関し熱弁をふるう島袋純琉球大学教授
ロシア問題について話す、下斗米伸夫法政大学教授
まとめのお話は、寺島実郎多摩大学学長でした。
米国で開催された100年展を見て、当時の大日本帝国主義時代に、西洋列強がやったことと同様の侵略国家だったことが読み取れたと語ってくれたことが、あれ〜、寺島さんは変わったのと新鮮で感銘を受けました。それにしても、慰安婦はいなかっただの、侵略国家ではなかっただの日本は兵糧攻めにあって、仕方がなかったとかいう意見も見聞きしますが、証拠がなければ、お話になりません。その点で、寺島さんの説得力あるお話は、今後の議論の中心になるのかもしれません。わくわくドキドキの時がきているのではないでしょうか。
歴史は見方によって、こんなにも変わるものなのです。毎日、偏向報道と捏造報道に接している私たちは、寺島さんのように事実を見付ける努力をしなければ、いつまでも騙される運命になります。日本で流される情報はウソばかりと仰った、青木氏のお話と重ね会わせると面白い。なんと私たちは、長く騙されてきたことかと情けなくなりますが。